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二日後だっただろうか。はっきり覚えていない。
鏡に顔を映し、髭を当たっている時、あの衝動を感じた。
そうして、ようやく直通は気付いたのだ。
血の滴りの音を聞きたい。
しかし、誰の血でも良いのではない。
洋史の血の滴りを聞きたいのだと。
だからこそ、双子のように似ている直通自身の顔を見ていると、この衝動を感じるのだ。と。
洋史を傷付けたくはない。
しかし、欲望を抑えるのは難しくなりつつある。
この異常な欲望を満足させ、洋史を救うには、手段は一つしかなかった。
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