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[ 瑠璃さんなら、どう思われるかしら? ]
[ 帰って来てほしいです。絶対に帰って来てほしいです。]
[ そう思いますか? ]
奥様は、私をまっすぐ見つめた。怖いほどに。
[ よかったわ。おわかり頂けて。瑠璃さんでしょう? 私はね、瑠璃子なんです。
主人と高岡さんは、健一。私と瑠璃さん、いえ、瑠璃ちゃんね。同じ漢字。不思議ね。神様のお恵みね。
主人はね、出会った時は、とても素敵でしたの。今風にいえば、イケメンね。]
[ やっぱり、、そうだと思いました。]
[ 家内は、瑠璃ちゃんにそっくりです。写真を、お見せしなさい。]
先生は真剣におっしゃった。
古いアルバムを、奥様は持ってこられた。
[ え? 似ている。] Mayは言った。
白黒の写真。奥様と私は、よく似ている。
[ これは、写真ですから。実際はそっくりです。]
先生は、また真剣におっしゃった。
[ あ。やっぱり素敵だわ。神山先生素敵です。]
私は、思わず叫んだ。
[ 本当だ。素敵です。先生。]
Mayも、驚いていた。
先生と奥様は、見つめ合って笑っていらした。
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