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「とりあえず、今日はまずまずだったわね」 家に帰り、わたしは制服のままベッドに体を投げ出した。 入学初日から、クラスの中心にいるような華やかな子たちと一緒に帰ることができたし、連絡先も交換した。なかなか幸先が良い。 「お手洗いであの地味子に声かけられた時はどうなるかと思ったけど、わたしの高校デビューが邪魔されなくてよかったわ……」 安堵のため息をつき、ベッドに寝転がったままお気に入りの漫画アプリを立ち上げると、本日のお気に入り作品としてピックアップされている作品が目に入った。 『新連載! 高校生の漫画家ピョンピョンストロベリー先生の衝撃デビュー作!』 「へえ、わたしと同い年なのに、凄い子もいるものね」 そんなことを呟きながら、日間ランキング1位のピョンピョンストロベリー先生の作品に目を通すのだった。
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