⑮フラッシュバック

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「も、もしかして……。俺が小学生の時、母さんが……大怪我をして、入院したり。療養のために遠くの親戚の家に行ってしまって帰ってこなかった時期があったけれど……」  まずい。すぐに千歳は察知した。朋重は知っていたのだ。目に焼き付けていたのだ。でも子供だったから忘れていた。周囲の大人も無残に傷つけられた母の姿を忘れただろう朋重をそっとしていたはずだが、彼はきちんと記憶していた。もしかして、忘れていた記憶がフラッシュバックで蘇った?
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