⑯神様、激怒😡

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「あれね、どちらもお祖母様からもらった贈り物なのよ。あっという間に帰ってくるから。あとね。食べ物を粗末にした(ばち)もあたるから絶対に」 「いや、だから……」  これからどんな嫌がらせをされることかと動転している朋重に、千歳は満足げに彼の腰に抱きついた。 「私を守ってくれて、ありがとう。すっごく嬉しかった。シャツ、汚れちゃったね。洗ってあげるからね」 「いや。役に立った気がしなくて……」 「お腹すいた。ワインが少し冷えたら、お刺身一緒に食べよう」 「え、うん。そうだね……」  徐々に彼も落ち着いてきたのか、ほっとしたのか千歳の黒髪にキスをしてくれる。  優しく抱きしめて『絶対に伯母から守るから』とも言ってくれる。  跡取り娘だから気が強くなるけれど、そのあとこうして甘やかしてくれるだけで充分なご褒美なのだ。  その後すこししてから、浦和の父と兄が一緒に、千歳マンションに到着した。  
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