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伊万里は食べるスピードは早いのだが、量的には姉の千歳が勝るため、義兄と義姉の桜子が始終唖然としていた。
朋重も隣に座って、マグロづくし丼を食べ始める。
「ちーちゃん、どう。おいしい?」
「んーー。おいしい!! しあわせ~。朋君と食べられてしあわせ~。お祖母ちゃまとお父さん、お母さん。浦和のお義父様、お義母様。それに、嬉しいな。長女の私に、お義兄様とお義姉様ができたの。みんなと一緒に食事もしあわせ~。伊万里には負けない! 福神様、ありがとーーー!!」
皆がしあわせそうな笑顔を揃えている席。
よき縁を結び、当家の世間への責任を果たす長子の使命をもって、千歳は朋重と夫婦になる。
式はもちろん神前式。華やかな朱色の打ち掛けが千歳の花嫁衣装。
これからも、神様と夫と一緒に、みなに幸が届くよう生きていきたい。
おーほほほ。本日は私も満腹、満腹。
さすが保食神さんが護ってる海と河の幸だわね。婿殿、褒めてつかわす!
これにて、千歳の婿取りは完了、ご成婚である!
両家に幸あれ!(どどん!)
今日まで恋、明日から愛
第2話 食べる魔女の婿取り物語(政略結婚編 完結)
※ふたつめの恋、完了です
後に連載予定にしている別の恋物語で、再び荻野製菓をオフィスにした作品を予定しています。
またその時に千歳と朋重、伊万里が再登場します。
※※コンテスト応募用に新しく書き下ろした部分があります。⑲~⑳話の『縁切り仕事』について追加しています。
★スター特典のため、★1をくださった方からお読みいただけます。
【食べる魔女の縁切り仕事】
https://estar.jp/extra_novels/26058062
※※※次回の北の恋・オムニバス……
今日まで恋、明日から愛 第3話は『恋すれば孤独』
契約夫妻+愛人の物語
プロポーズは『跡取りを生んでくれ。君しかいない』だった……。
跡取り出産のためだけに妻になるお話
小樽が舞台。『花はひとりでいきてゆく』関連作となります。未読でもOK
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