⑤小樽で遭遇

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「え、お父さん、元レンジャー!?」  小柳店長が階段へと振り返った時にはもう、父はたたんだ車椅子を肩にひょいっと担いで、片手で押さえて階段を軽やかにあがってくるところ。 「まあ、すごい」  お上品そうなお母様が目を輝かせた。 「ですのでお気になさらず」  そして柚希も気がついたのだ。  小柳店長のお母様、片足が義足だということに――。  
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