5113人が本棚に入れています
本棚に追加
お互いの車のそばへと先に到着していた父が、後から来る柚希と店長へと大きな声で話しかけてくる。
「なあ、ユズ。これから『セリナさん』と、ヒロミ君と一緒に水族館に行こうじゃないか。決定な」
「広海、いいわよね。お母さん、行きたい」
『はい!?』
娘と息子、そろって声を出してギョッとした。
ていうか。セリナさんって誰。いつのまにか、小柳店長のお母様の名前を知って呼んでいる父にも仰天するしかなかった。
我が父の心の辞書に『躊躇い』という言葉はなし、だと思い出す娘。
最初のコメントを投稿しよう!