⑬うほうほウッホ🦍

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 柚希がよく知っている優しく穏やかな母と息子が、柚希のスマートフォンを中心に姉の動画を見て微笑み合っている。 「姉のこと、紹介したいけれどいいですか。滅多に札幌に帰ってこないので、私もおふたりを、姉にご紹介しておきたいなと思っています」  そして柚希は最後に、思い切ってつけくわえてみた。 「あの……。大事なおふたりなので、私にとって……」  どんな関係なのかと、まだはっきりしなくても。  いまはただ一緒にいられて笑い合っているだけで充分、大事にしたい時間で、関係だった。 「もちろんよ。ユズちゃん。私も百花さんと彼氏さんにお会いしたいわ」 「俺もだよ。ぜひ――」  柚希にも笑みが綻ぶ。  ところで。お父さんはご結婚のご挨拶と知ったら大変なんじゃないのという心配が、三人の間で広がった。父、どうなる??
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