⑲報告します!

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「えー、二尉ったら。こんな時にそんなこと言うんですかー」 「飲みすぎるんじゃねーぞ。陸自のやつら際限ないとか言われたくないだろ」 「こら。百花。休暇中に上官風吹かすな。ごめんな、ヒガシ君。男みたいに育てちゃって」 「いや~、そこに惚れて惚れて百花さん争奪戦で勝利しただけで、俺は幸せなんですよ。教官」 「いや、だから、父ちゃんはもう教官じゃないから」 「あの、冬季遊撃の教官っすよ! 強者じゃないっすか」 「君だって、夏季レンジャーに空挺レンジャーとってるでしょ。第一空挺団なんてエリートだよ! なのにこのモモっ子たら、空挺団の男を捕まえておいて、二尉というだけで偉そうに」 「はい。すみませんでした。元三佐」  姉がしおらしく素直に頭を下げたので、ヒガシ兄さんが『うわ、さすが教官』とおののいている。  でも次には姉は女らしい笑みを見せて、ちょっと照れ笑いを見せた。  そんな賑やかな自衛官ファミリーを目の前にして、芹菜母も広海も楽しそうに笑っている。 「ユズちゃんはかわいいけれど、百花さんもとっても素敵なレディさんね。しかもかっこいいわ。素敵!」  上品な奥様である芹菜母にそう言われ、あの姉が気恥ずかしそうにうつむいた。男ばかりの世界にいると男勝りのほうが調子が出るけれど、優しい雰囲気の女性の前では、女らしくしなくちゃと焦るらしい。 「今日、初めてお目にかかって、妹の義理のお母様になられる芹菜さんのほうがとても素敵ですよ。妹からうかがっています。女性らしいお部屋を上手に作られていると。こんど、是非、私も参考にさせてください」
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