⑩あなたの微笑みのために

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 後に拓人がいう。 「僕は、誰よりも家族がいっぱい何人もいるんだよね。父親もふたり、お祖父ちゃんもお祖母ちゃんもいっぱいいて。なによりも、音楽隊にいるママが自慢」  今年も真駒内にはアカシアの甘い香り。  五人家族の館野家からは、いつもピアノを奏でる音が聞こえてくる。  音楽の道を進み始めた息子を三人の親で見守って。彼が巣立つまで、どんな形でも家族として歩んでいく。  寿々花はつねに彼らと娘の笑顔をみつめている。  あなたの微笑みのために。そばにいる。 fin1.あなたの微笑みのために(終) ※次回、fin2. 食べる魔女の跡取り事情  
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