⑱ようこそ荻野家へ

5/5
前へ
/916ページ
次へ
 そして着物の腕の中、いまだにじっと『ひいお祖母ちゃま』を見つめている千咲に、祖母が語りかける。 「なんとなく伝わってくるわね。既に不思議なこの雰囲気。千咲、ようこそ荻野へ。ひいばあちゃまよ」  長老の千草曾祖母に包まれ、愛らしい息づかいの娘。つぶらな瞳は艶やかな光を宿して煌めいていた。
/916ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5115人が本棚に入れています
本棚に追加