⑦気になる近況報告

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「たっくんがいっぱい食べるようになったと聞いて、ママとユズちゃんでいっぱいご馳走を作ったのよ。たっくん、いっぱい食べていってね。もちろん、最後は『チヌークケーキ』もあるわよ」 「やった。俺、チヌークケーキ大好き! 今日はモモタロウお姉さんから、チヌークの話をいっぱい聞きたくて楽しみにしていたんだ」 「ねえ、チヌークかっこいいわよね! ママも大好きなの。ほんとう、一度乗ってみたいわ~。あんな大きなヘリコプターをモモちゃんが操縦しているってだけで、もう嬉しくてドキドキで誇らしいの」 『チヌーク』のひとことで大興奮、芹菜義母が瞳をきらきらさせると、拓人君も同調してきらきらとした目を百花姉にむけてきた。 「俺も! すげえよ。だって、救援物資とか決めた場所にピンポイントに投下できたり、装甲車とか釣り上げて運んじゃうし、落下傘部隊の隊員をぽいぽい投下させたりとか! せんぶ、モモ姉さんができるってことでしょ!」  ここまで尊敬の眼差しを向けられたら、さすがの百花姉も照れくさそうに、頬を染めている。 「いやあ、照れるなあ。まさかの館野殿のご子息にそんなふうに褒められちゃってさあ」 「はい! 俺はその落下傘で、この奥さんのヘリから落とされまくってきた男です!」  また心路義兄がハキハキとした声で手を挙げた。そのひとことを聞いて、またまた拓人君が目を見開く。 「そうだ! モモタロウ姉さんの旦那さんは、第一空挺団だったんだ。すげえ!!! 落下傘で降下してる人、初めて見た!!」
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