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「寿々花さん、是非そうして。千歳お嬢様もおなじ女性として、自衛隊で頑張っている女性にひとときの安らぎになればと強く思っているの」
「そうですか。では、ありがたくいただきます。堂島陸曹も、こもれびカフェの大ファンなので一緒にいかせていただきますね」
夫、広海の手から『こもれびカフェのランチチケット』の封筒を手渡した。この後も食事をしながらの会話はやまない。
芹菜義母も岳人パパと並んで、やっと席に落ち着いて食事をはじめる。
芹菜ママがテーブルにつくと、拓人君はパパのそばへと席を移った。
やっぱり、パパが大好きなんだなと柚希は目を細める。
血縁の父ではないと知っても、やっぱりパパはパパということは誰の目から見ても明らかなほど、いつまでも仲睦まじい二人の姿だった。
そんなお洒落な岳人パパに甘えるように隣に座ったと思った拓人君が、急に、会話に花咲く大人たちへと声を張って告げた。
「聞いて、聞いて。パパに恋人ができたんだ」
えっ! ギョッとした顔をそろえたのは、小柳・神楽家一同だった。
岳人パパも突然だったのかギョッとして『こら、拓人』と息子を諫めたがもう遅い。
でも恋人って……? 拓人君と岳人パパはどうなるの?
でも館野三佐も寿々花さんも、にっこりとしている。
あちらではどうなっている? とても気になる近況報告だった。
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