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「あ、ファースト間接キスかもしれません。……今更ながら考えてしまうのです。もっと勇気を出して色んな事にチャレンジしておけば良かったなあ、って。これも幽霊あるあるですね」
彼女の表情が曇ったかと思うと、双眸を大きく見開いて僕を見つめた。
「今のフリではありませんからね! 触れるからって変な事しないでくださいよ!」
僕は早口で言い返してしまった。
「幽霊にそんな事はしませんよ!」
「ふうん、どうだか」
と、彼女が目を細めて疑わしそうに応えてから眉間に皺を寄せる。
「では、まずは敵の確認です。直接、会いにいきましょう」
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