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何度もこの店を訪れているけれど観察する力が足りないらしい
二人とも腰の辺りまである黒いロングヘアーをポニーテールにしているのが特徴的だ。
歩くたびに長い髪がゆらゆらと左右に揺れている。
それは黒毛の馬の尻尾のようだった。まじまじと見つめるのもどうかと思い、僕は彼女に視線を戻す。
ところが、彼女も僕が見ていた方向に顔をむけていた。
「どうかしましたか?」
「こういうのはどうでしょうか?」
そういった彼女が不意に立ち上がった。
「少々、お待ちください」
そのまま真っ直ぐ店内に進んでいく。
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