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「んー、何を言ってるのかよくわかんないけど、息子さんの電話番号を知っているのは上島さんだから清掃確認の際に聞いてみるしかないね。ってか、レンコン先輩が言うように結構面倒な事を言うよね、君。まぁでも、そういえば社長もたまに同じような事を言っていた気もするな」
「オヤジがですか?」
「うん。そこまでするかって思う時がよくあったしね。まぁでも、そこが社長の良い所でお客さんからの信頼も厚い部分でもあるから従うしかないんだけど」
青山は遠い目でそう言ってから清掃を続け、体液を完全に除去してから創世にも確認させる。完全に臭いが消えている事を確認した二人は、上島をアパートに呼び出した。
「お前か、失礼な電話をしてきた若いのは。想像以上にけったいな頭しとんな」
到着早々、上島は苛々した様子で創世に食って掛かる。
「先程は大変申し訳ございませんでした。ちなみにコレは地毛です」
深く頭を下げた創世は青山の注意を思い出しながら、上島の小言が終わるまで顔を上げなかった。ただひたすら、謝罪を繰り返している。
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