運命に惹かれ

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彼と初めて会ったその日は、大通りから少し外れた小綺麗な洋食店でハンバーグを食べたのを覚えている。 「美味しそうなハンバーグですね!」 彼がそう言って少し大げさに驚く。 「そうですね!そういえば、今日夢で大変なことがあって……」 私が夢のことを話したら、彼は色白の頬に綺麗なえくぼを作って顔をほころばせ、うんうんと話を聞いてくれた。彼と話す度私の胸は高鳴り、今日から私はこの人と楽しい日々を過ごすのだろうと期待が広がる。 満開の桜のように華やかで屈託のない笑顔を向けられて、私の心は宙を舞った。
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