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1章第6話チャイム
僕はゆっくりと左腕を見た。
そこには腕がなく、見えたのは赤黒い物がドバドバと出ている事だ。
そしてそれを見た瞬間いままでに体験したことないような痛みが伝わった。
「ぅ うあぁああぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
叫ばずに居られなかった。
当然だ。普通に平和に生きているだけでは体験できない痛みそして驚きだからだ。
「フフフ ふはははははは!やったぞ…俺がNo.1の腕を切った!あのNo.1の!話と全然ちげぇじゃねえか!フへへへへへへ!!!」
半高い声で狂ってる声で言った。
僕は床を擦りながら仮面野郎から離れようとした。
「怖いよなぁ?痛いよなぁ?驚くよなぁ?人っていうのは驚いた時に悲鳴をあげる。お前が悲鳴をあげたのはその痛みにそしてその光景にビビったからだよなぁ!?楽しいなぁほんと?!人の悲鳴さらにNo.1の悲鳴を聞けるなんて本当に最高だぜぇ!?!?」
仮面野郎は興奮していた。
しかし僕はそんなことより逃げることに意識していた。どうにかしてどうにかしてこの現状から逃げようとしていた。
「夢だろ…夢なんだろ…夢なら…夢なら覚めてくれよ!!どうして! どうして痛みもある夢なんだよォ!」
現実逃避そして夢と錯覚している。いや錯覚したいのだ。
こんなの非現実的だからだ。
「夢かぁ?夢かぁ…これは夢みたいだよなぁ!?No.1をここまで痛ぶれるなんて夢に等しいぜ!No.1に関する情報を聞いた時は俺も死ぬのかとか思ったけどこんなに弱いだなんてなぁ!?!?ホント夢みたいだよなぁ!だけど残念だ。現実なんだよ。」
そう言った瞬間仮面野郎はもう一度刀を振るった。
刀が見えた。
それでも逃げる。なんとしてでも人を呼ぶとそう思い願い逃げる。
10秒ぐらいたった。
しかし何故だろう
"脚をつかって移動してるのに何故か右脚だけないような感覚なのだ"
「どうして…どうしても感覚がないんだ…」
「ア?感覚がない?当たり前だろ。ほら」
といい僕の目の前に見えたのは脚みたいなのが見えた。踵は見えない。そして足の親指が上向きにあるので右脚にみえた。
そういえば僕の右脚だけ感覚が無い…
そして僕は脚を見るように後ろを向いた。
10秒間僕が辿ったところに赤黒いペンキみたいなものが見えたそしてそこで僕は右脚を切られたということを認識し、そしてまた僕は叫ぶ。
「あ ああ あ ああああ」
元気がどんどん無くなっていく。
それはそうだ。どんどん血が無くなっていっている。
意識が遠くなってきているんだ。
そして僕は抗う事を辞めるようにそこでとどまった。
「なんだその目。死んだ魚の目みたいだなぁ!
"つまんない"
No.1って聞いてたけど全然雑魚じゃん。」
「夢だ…こんなの夢だ…夢だろ…」
ボソボソと言った。
これでも全力で言っているのだ。
意識があるのもほんの少しだろう
「もう終わりにしよう。めんどくさい。さよならNo.1」
僕はその声がして夢だと思いながら目をつぶった。
"変われ"
その声が聞こえた。
その声は仮面野郎の声ではなかった。
「男の声…?」
そして僕は助けが来たのかと思い目を開けようとした。
そして次の瞬間
学校にいたら必ず聞くあの音が聞こえた。
「鐘の音 チャイム…?」
ゆっくりと目を開ける
声が聞こえた。
「HR始めるぞ」
僕の思考回路が止まる。
そして鐘の音は鳴り終わった。
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