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10.小暑
土をこね絵付け焼きたる小暑かな
遠き日の癖を真似たり土用波
炎昼や次なる旅の下見かな
心太かき混ぜながら話聞く
共感覚トマトと茄子の和音かな
夏草や人工物を廃墟にす
昼顔の眠そうな君覗き込む
小雨止まず蓮華の茎を辿りたる
鉄橋の下でくつろぐ夏休み
あめんぼの波紋広げる小雨かな
夏の葉や陽射しを貯めて放ちけり
スキル上げ夏の少女を撮りに行く
空梅雨の地底の水の揺らぎけり
汗をかきラーメンすする横顔や
緑陰の登り道を婦人降りる
夏の月君の鏡に映りけり
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