14.白露

1/1
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ

14.白露

 間に合いし浴衣纏いぬ秋の空  秋空に強き電波を放ちけり  秋蛙雲眺めつつ暮れる日や  塩漬けの地蔵秋雲飽かず見る  夕霧の甘くほどけるダリアかな  アラマンダいろいろあって恋となる  秋夕焼愛されたくて斑入り増す  秋の庭黄ばらのみ知る初恋や  綿密に夕陽詰め込む柘榴かな  白鷺の脚秋水に浸しけり  無意味なる意味求めゆき芒果つ  午過ぎて白秋の花染まりゆく  ねこじゃらし抱き寄せられた人のこと  風纏い風染めてゆく藤袴  秋服をふつうにきれいとほめる人  浅草の秋の散歩や鉢の花
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!