18.立冬

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18.立冬

 山茶花ややや適当に咲きにけり  散歩道思い出の恋秋の午後  丁寧な蒙古麺と手のひらに檸檬  辿り行けば誰もいない秋の原  村時雨不吉な花火見たりけむ  この石の幾年の紅葉映せるか  諸々の事ども流す秋の滝  冬来れば降れる紅葉迎えゆく  巾着田秋水ゆるやかに流れけり  鍋物の具材を数ふ工場や  マンションの眺望塞ぐ銀杏かな  
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