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今回のデートは、ローズの幼なじみのアーサーがたまたまチケットをくれたものだ。話題の劇が観れるのは、楽しみだった。
アーサー・ロックウェルは隣の家に住んでいるロックウェル侯爵家の3男だ。
自分の力を試すと家を飛び出して、貴族新聞を立ち上げ、オペラハウスのスポンサーになったりしている青年実業家だ。
いつの間にか、大金持ちの青年実業家になっていた。うーん、頭がいいとはおもっていたけど、ここまですごいとは思わなかった。
アーサーはアーサーだし、末端子爵家の我が家と気にせず今まで通りおつきあいをしてくれている。
で、先日ゲオルグ様と2回目のデートを終えたとき、アーサーがたまたまうちに立ち寄ってくれて……、「ゲオルグとのデートに使いなよ」ってチケットを2枚くれた。
貴族新聞がこの劇のスポンサーなんだって。
「ありがとう」
大人気で、席が取れないって夜会でも有名な『あなたに綴る恋文』のチケットをアーサーからもらってしまった。ゲオルグ様との婚約の打診がなければ、アーサーと行きたかったけれど、仕方がない。
ゲオルグ様をお誘いしたら、二つ返事でOKがでた。
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