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母
子どもなんて、生むんじゃなかった。
そんな言葉を口にしたら、途端に私は「毒母」と呼ばれ、批難されるのだろう。
何故なんだろう、と思う。
子どもに、どんなことをされても受け入れて、優しく接することが、「母親」は当然のこととされている。
「だって、自分の意志で生んだんでしょ?」
「自分の子どもじゃない」
そんな言葉が、当然のように返って来る。
私が望んで。生まれて来た子ども。
それは、「事実」だった。
でも。こんなにも「子育て」は、辛く、哀しいモノなんだろうか。
SNSでは、皆が「ほら、私の子どもかわいいでしょ」「私はこんなにも子どもを愛しているのよ!」と言わばかりにアピールしている。
一緒に手作りのおやつを作ったり。
家族でお出かけしたり。
私も、あの子を産むまでは、当たり前のようにできると思っていた。
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