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一章 白雪の過去は……
時はもう少し遡って……
これは誰もが知る有名なお話。
あるところに小さな国がありました。
その小さな国には、愛らしく、だれからも愛される小さなお姫様が一人いました。
ところが、母親であるお妃さまは早くして亡くなり
残された父親の王様は慣例に従って新しいお妃さまを迎えました。
新しいお妃さまも、それはそれは美しい人で王様との仲は良好。少女にも表面上はとてもやさしく接していたのでした。
けれども問題は部屋におしゃべりな鏡が一つ。
年老いていくことに不安を感じたお妃さまは鏡にいらぬ質問をするのでした。
”鏡よ鏡、この世界で一番美しいのはだぁれ……?”
馬鹿正直な鏡は答えます。
”貴方様と……そしてもう一人はこの少女です”
鏡に映ったのは、お妃様自身と齢7歳になった白雪姫……
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