翌朝

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翌朝

「ぎゃあああ」 私は悲鳴に驚き目が覚めた。 でもこれは覚悟していたことだった。 「こうでもしないと、靴下がいくつあっても足りないわよ。 それににはなってないでしょ?」 夫は目をこすりながら足先を見つめて安堵している様子だ。 子どもの頃、自分の足の爪を切っていて深爪し痛い思いをしたことがトラウマになっていた夫。 結婚するまでは母親が、結婚後は私が彼の足の爪を切っていたのだが3ヶ月前、私が誤って切り過ぎたのだ。 それ以来、切らせてもらえてなかった。 私は意を決して、昨晩、強行策に出たということだ。 これでまた、以前のように私が夫の足の爪を切ることになるのだろう。 これは私にしかできないことなのだ。
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