2.因縁の対決

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 こうして1本目は宮本選手に先取されたが、見ているとアリスの様子が変だ。起き上がろうとしない…。レイラは 「アリスー!大丈夫?起きなきゃ!」 と大声を出してみたが反応がない…。2本目が始められないと、試合続行不可能でその時点で負けてしまう。  レイラや他のメンバーは試合場の外から床をバシバシと叩いてなんとかアリスを起そうと試みた。しかし起きられない…。  審判が、 「2本目開始します。選手は中央へ」 と言った時、アリスは「ユラァ~…」と立ち上がり、審判の 「始め!」 の合図で、まるで無意識でやっているかのように、上段の構えをとった。  レイラは何だか嫌な予感がして、 「アリスー!もうやめて!棄権して!アリスー!」 と叫んでみたが、全く聞こえてないように反応はない。アリスの姿を横から見ていると、ただ棒立ちしているかのように見え、どこかを痛めた感じだった。 しかし、対戦している宮本選手はなぜか、攻めきれないでいた。(攻めきれないでいる?)とも思ったが、レイラの予感に間違いなどは考えられない。アリスはどこかを痛めているに違いない。  レイラは副キャプテンとして、試合を中止させようと、顧問のところに向かおうとした、その時、 「パーン!」
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