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これは手紙じゃない。かくにんテストだ。このオレが、オマエをテストしてやる。
オマエは、サンタになってる。ガキどもを幸せにする、サンタだ。
ゆめを追い続けてるクソガキにも、
毎日笑ってすごしてるだけのクソガキにも、
落ちこんで辛くて苦しんでるクソガキにも、
何か大切なものを贈りつけてやるんだ。
そういう、すごく最高な大人にオマエはなってるんだ。
もし、そんな大人になれてねえなら。誰のためにも走ってないなら、オマエは最高にカッコ悪い。負け組、死んでるのと同じだろ。ていうか。
いっそ死ね。今すぐ死んでオレにわびろ――
【田代】「――んだとこんのクソガキぃいいいい!!! 表出ろやぁあああああ――!!!」
手紙、粉砕!!
いや爆弾処理!!
【川中】「あぁ、お手紙が!?」
【吉川】「すげえ! ブチ切れたどころか10年前の自分自身にケンカ吹っ掛けたぞ!! やっぱり全然変わってねえ!! あと漢字少なっ!!」
【中嶋】「将来の夢サンタってアンタのあの頃の精神年齢wwwwww」
【田代】「上等だテメエ今日からサンタになってやるよぉぶっ殺してやる!!!」
【川中】「と、とてもサンタさんとは思えない発言……」
【男性】「おい田代が盛り上がってるぞ! やっぱ爆弾だったなぁ!!」
【女性】「何なに、どんなこと書いてたのー?」
【中嶋】「こちらの田代くん今日からサンタクロースになるそうでーす!!」
【同級生】「「「wwwwwwwwwwwww」」」
【田代】「笑ってんじゃねぇええよッ、良いじゃねえかサンタ、夢と希望を与える素晴らしい職業だろうがよぉおおおお!!!」
【同級生】「「「変わってねえwwwwww」」」
その後、川中の顔を見に来たぐらいの目的でしかなかった俺は、盛大に同級生どもに弄られ尽くしたのだった。
不覚。罵り合い。現在校生らには決して見せない方がいいであろう小汚い同窓会の中で。
暴れる俺はやっと、同級生どものことを、学校のことを。
あの頃の自分のことを、思い出していった――。
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