物件の心理的瑕疵にオ○ニーを見せつけた俺の話

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 まぁそんなこんな、体調が悪くなるわけでもないので快適には過ごしていました。冷房、いりませんしね。冬になったらどうするかは、また冬に考えればいいだけの話です。  今から考えれば、確かに都内のマンションにしては安すぎる家賃でした。曰くつきの部屋かなと思いはしたけど、俺も家族もあんまり気にする人ではなかったので…。何か起こったら、これまたその時に考えようと思って床につきました。真夜中に、何らかの違和感を感じて目を覚ますと…。  金縛りです。指一本動かせません。中高時代にも部活で疲れていた時にこうなった事がありますが、今回は明らかに違う。だって布団の上、目の前に人が乗って俺の事を見下ろしていますから…。  長めの髪で華奢な体格をしていますが、若い男だと言うのは分かりました。まだ動かない頭で、部屋中に散らばっていた髪の毛はこいつのものだろうなと言うのは何となく理解出来ました。女の子ほど長い髪の毛ではないですが、片目が完全に隠れるくらいには伸ばしています。  作者が八重歯の次くらいに片目ショタにフェティシズムを感じているので、俺も片目キャラについてある程度の知識は持っています。古くはゲ○ゲの鬼太郎、比較的最近で言うとサ○ーウォーズの佳○馬くんみたいな髪型をした野郎でした。どうでもいいけどあの髪型、実際にやって生活しづらくないの?遠近感つかめなくて物とぶつかりそうだし。あと、視力とか落ちそうじゃね…。どっちみち、死んでたら関係ないだろうけど。  関係ない事を、だらだらと考え続けていたからでしょうか。金縛りが解けて来たような気がして、少しずつ身体を動かしてみました。最初は、小指一本から。そして、身体全体を…。  どっこいしょってな感じで身体を起こすと、布団の上に乗っていた男…。まあ、幽霊でしょうね。そいつはいなくなっていたので、喜んだのも束の間。よく見れば部屋の片隅でにいて、俺の事をじーっと見つめています。直接危害を加えて来ることはないようだけれど、このまま朝まで過ごせと言うのか…?うわっ、気まず。  よーし、こうなったら打つ手は一つしかない!
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