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小野は何て答えた?
嫌な予感がするから聞きたくない。でも、その後どうなったのかは知りたい。
矛盾した感情が私を苦しめる。
「あぁ、とりあえず付き合うことになった」
しばらく男子達が騒いでいたけど、小野がそう言った後は何も耳に入ってこなかった。
そっか、付き合うことになったんだ。そっか……
「窪田、先生来てる」
「えっ!?」
小野に声をかけられて我に返った。
何も用意してなかったので、慌てて教科書やノートを机の中から取り出す。
いつの間にか一限目が始まろうとしていたらしい。
「窪田がボーッとしてるなんて珍しいな。悩み事でもあんの?」
「……ちょっと、ね」
小野のことで落ち込んでるなんて言えるわけもなく、笑って誤魔化すので精一杯だった。
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