④ 日に日に妖艶さを増してゆく歳上同居人に、歳下くんはお手上げなのです

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④ 日に日に妖艶さを増してゆく歳上同居人に、歳下くんはお手上げなのです

学食で昼メシを食べる時、俺はとにかく洸夜に会う前に食べ切ることを心掛けている。 理由は、分かってもらえると思うのだが……。 「西條くぅん。今日こそ合コン! 行こッ♡」 「西條くんが来るの、みんなメッチャ楽しみにしてるんだよ」 「キミが来るって言うと、みんなの参加率がいいのよ〜。ね、いつもとはいわないから、三回に一回は来て欲しいな」 と、許可も求めずオレの真ん前の席を三つ並びで占拠している女子たちのことを無視してハムカツ定食を食べるオレのうなじの毛がチリチリと逆立った。 実は。 少し前まで映像限定だったそれが今は音まで聞こえるようになっている。 もぉ、ホント。 こっちが現実じゃないかってくらい。 鮮明で。 目のやり場に困る。 彼の接近と共に自動再生されるそれに、俺の拒否権は働かない……。 ホラ、始まった。 --- -- - --学食のテーブルをつなげて、まるで舞台みたいにしつらえたその上。みんなが唖然と見上げて来るのを、洸夜が薄笑いを浮かべながら快感にうるむ瞳を向けている。  洸夜は白い裸体を惜しげもなくみんなの前に晒していた。  背徳的でエロくて、そして誰より美しく輝いているオレの大好きなひと。 「洸夜、見られて興奮してるんだ……じゃ、もっとイケナイことしてやるよ」  オレが洸夜の胸をこねくりちぎれそうなくらいにピンと立つふたつの乳首を指の腹で押しつぶすと、洸夜は気持ち良さそうに喉をのけぞらせる。 「や、やだァ……、みんな、見てる……見られてるからぁ……ンッ」  ピン、と弾くと洸夜の全身に震えが走った。 「見せつけてやるのさ。洸夜が誰のものか……みんながちゃんと理解できるように、な、洸夜もそれがいいだろ?」 「それは……、そうだけど……こんなの恥ずかしいよ」 「なら、気持ちイイのも、ここでやめておこうか? 講義が終わるまで後何時間? 我慢できる?」  意地の悪いオレの口調に洸夜がすすり泣き始める。 「……どうする?」 「……めないで」 「ン?」 「止めちゃ、ダメぇ……」  オレは、恥ずかしそうに身をくねらせた洸夜の膝裏を抱え上げる。そして、彼のすべすべな形のイイ尻を持ち上げると、クンッと勢いをつけてオレの股間の上に引き落とした。オレの分身は天を突くようにそそり立っていたから、真下から貫かれた洸夜はたまらない。挿入の刺激に声も出せずに人前でイキまくる洸夜の股間はベタベタと吐き出した精液で濡れそぼっている。まるで間違えてカ○ピスをこぼしたみたいにぐちゃぐちゃだ……。 - -- --- ……カ○ピス……って。 ん? 我に返ったオレの隣、食べている食事がのるトレイの横にLサイズの紙コップがトンと置かれた。 中身は……白い。 多分、それはさっき不埒な幻で視たのと同じ、乳酸菌飲料。 そして、その紙コップに巻き付く形の良い指……。 つい、凝視してしまった。 「冬木は早食いだね。もっとちゃんと噛まなきゃ」 と鼓膜をゆする声がもぅ、甘い。 視え始めたのが、ハムカツ定食を丁度食べ終わったところでよかった。 途中だったら絶対メシ、噴いてたから。 洸夜の妄想は、最近また一段高くギアチェンジされていて、俺にはますます刺激が強すぎるんだ。 ……そんなとこも好きだけど。 2022.04.25
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