174人が本棚に入れています
本棚に追加
「奥様お支度が整いました」
マーサの声に促され、侯爵家の立派な馬車に乗り込む。父は王宮から直接神殿に向かうらしい。
王都に訪れたことは無い為、初めての筈だが何やら既視感に囚われる。
これ多分ゲームのスチルとかを覚えてるからだろうね、と一人で納得するミリアと母とマーサを載せて馬車はひたすら王都の中心近くの大神殿に向かうのであった。
真っ白い髭と髪の毛。まるで神様みたいに見えるちっこいお爺ちゃんが、部屋の真ん中にあるソファーに座ってニコニコしている。
ココは大神殿の中央区にある面談室。ミリアの前に座るお爺ちゃんが、大神官様である。
そして、今周りには人っ子1人いない状況である。ナニコレ?
「ミリアンヌちゃんはじめまして」
「はい。はじめまして大神官様」
「あのねえ、『お爺ちゃん』て呼んでね」
「お爺ちゃん・・・」
突然、天上人と言われている大神官にそう言われて、目を白黒させるミリア。
「あはは、何か私にお話があるんじゃないのかな? 」
「えっとお? 」
「ミリアちゃん、転生者じゃないの?」
「えっ何で知ってるんですかっ」
びっくりして飛び上がる。
「あ、報告では水晶玉の光が7色と金色だったからだよ。別次元から来た人は基本的に多色なのが特徴なんだよね」
「ええ~? 」
何? その裏設定! 製作者サイドの俺でも初耳!
最初のコメントを投稿しよう!