お爺ちゃんはテクニシャン

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「ま、100歳過ぎてるから、もうどうでもいいんだけどさ~」 「え? 100歳超え?」 「そうよ~、年寄りになると背が縮んじゃうって、本当ね」 「この世界って平均年齢どれ位何でしょうか」 「人族は80歳位じゃないかしら?  魔族とかは分かんないわね」 「お爺ちゃん、長生きし過ぎじゃ?」 「聖人だからじゃないかしら?  ゲームの設定がおかしいのかも」 「スイマセン・・・」  思わず制作側として反省してしまった。 「そうそう、若い時のアタシの姿見てみる? 」 「どうやって?! 」 「魔法でよ~! 」  お爺ちゃんが手の平で、自分の正面30センチ位の空間をひと撫ですると、ものすんごい、イケメンが現れた。  シミひとつない白い肌。薄いミルクティー色のサラサラのロングヘアに、涼し気で切れ長な目とエメラルドの瞳は、髪色と同じ色のカールした長い睫毛で飾られている。  薄い形のいい唇はサクラ色で、スッと通った鼻筋と高い鼻梁。細めの顎も儚げで美しい。  身長も今よりずっと高かったらしく、思わずボーッと見上げてしまった。  真っ白な神官服と相まってお伽の国の王子様か、伝説のエルフのようである。  時間の経過とは・・・・ 「詐欺ですかね? 」 「性別逆転でも、まあ、納得よねえ~」  お爺ちゃんはケラケラと楽しそうに笑うのであった。
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