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一方ミゲルは聖王の控室での着替えはさっさと1人で済まして大聖堂の入り口にお爺ちゃんと一緒に立ってミリアンヌの到着を待っていた。
こちらは膝丈のキャソックに似た白い神官の礼装姿である。
上着のサイドにはスリットが入っていて、下に同布地のトラウザーズと皮のブーツ。
件の茶会の時とほぼ一緒だが、サッシュの代わりにヒマティオンを纏っている。
「男のは聖女の衣装に比べたらかなり実用的だよな」
「あー、コレはアタシが作ったのよね。以前は聖女みたいに膝丈の長さの男物のキトンにヒマティオンだったのよ」
「へー、それであっちに比べると現代風で機能的なのか」
「・・・まあね。男の脛毛なんて見たくないでしょう?」
「・・・あー、確かに」
「自らパターン起こして作ったのよ。褒めてちょうだい。そうじゃなかったら、アンタも男物のキトンでその下はトラウザーズもなしのフリ●ンだったんだからねっ!」
「・・・感謝します」
ミゲルが遠い目になった。
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