聖獣の承認

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 メルが額を押し付けている巨大な六角柱の真ん中に先程と同じ金色の光の流れが押し寄せる。  ミリアとミゲルと違い何本もの細い金色の金砂の様な流れが生まれどんどんと結界石を満たしていく。 「おお。メルちゃん凄い」  思わず呟くミリアンヌ。 「お前とどっこいのの魔力量らしいぞ」 「うぇ、そうなんですか」 「ああ。以前魔力判定しに神殿に来たときにぶっ壊れたらしい。水晶も部屋もな」 「・・・それ、まるきり私達と一緒って事ですよねえ」 「そうだ。だから野放しもヤバいし、神殿預かりにしとかねえと利用しようとする連中に狙われるから、ここでお披露目しとくんだそうだ」 「ははあ、安全の為なんですね」 「ああ、俺達の承認の儀を急いだのも2人いるんならいいだろって変な考えをする輩が出てこないとも限らんという事で急いだんだ」 「あ、それで」 「まあ、陛下と宰相は慌てすぎだっつー事で昨晩は爺にお灸を据えられたらしいがな・・・」  ちょっとだけ遠い目になるミゲルを見上げるミリア。 「でも、皆様がそこまで私達を思ってくださる事を感謝しなくちゃいけませんね」 「そうだな」  ラピスラズリの瞳が優しげに瞬きこちらに視線を向けると 「メルヘンが生まれちまったのは俺達3人のせいだから、俺達に責任がある。俺もお前も今日から爺と同じ『ルクス』だ。全員が神の子になるのなら、アイツは神の子の使徒になるのが当然だろうってジジイが言い出してこうなったんだよ」 「なるほど」  正面を向くと屋根まである結界石は金色の柱に姿を変えてそそり立っていた。 「続いて祈りじゃが、生まれたばかりのお前では分からぬじゃろうからな」  首を傾げるメルに招待客の、主に女性陣から 「うっ♡」  という呻きが聞こえる。  ああ、猫ちゃん萌えは世界共通ですねと納得のミリア。
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