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「・・・なあ圭吾、」
「馬鹿みたいだけどさ・・・」
目を閉じて、言い続けようとした圭吾の肩を友人がポンと叩いて。
「なあ、けどさ、お前ら一卵性の双子だったんだよな」
「あ? うん」
「一卵性ってさ、片方が死んじゃったらもう片方もおかしくなるってよく言うけど、お前全然ピンピンしてたよな」
「うん。まあ、一時は落ち込んだけどな」
「俺もよくは知らんけど、お前が元気なのって兄ちゃんがソコで生きてたからだったりしてな?」
そう言いながら、友人はスマホを指さした。
「オカルトだな」
「だな」
「転生聖女に感謝かもなあ~」
「諦めなかった兄貴に感謝かもな」
公園の向こうの小道からスーツを着た青年が手を振る。
「オーイ、聖くーん、課長が呼んでる~」
「りょうかーい」
「どーもアイツ語尾を伸ばすからオネエっぽいよな」
「あ、オネエで思い出した! エミュレーターサーバー作った業界のオバサン、両刀だったらしいな」
「うひゃひゃ、マジですかい」
「らしいな~。まあでもその人にも感謝だな。こうやって兄貴に再会させてくれたからな」
「ま、そういうことにしとこうぜ。昼休みマジで終わるべ」
「おう」
2人はベンチから立ち上がり、会社の同僚の方に歩いて行く。
都会の中にポツンとある公園を、優しい風が吹き抜けていった・・・
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