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聖女と侯爵領
馬車で神殿に向かうミリアと両親。そして侍女のマーサ。
「ミリアは今日も乗馬服なんだね~ ドレスじゃないの?」
妻と侍女の苦労も知らずに、呑気な父である。
「父様、神殿のお手紙には『平服で』と書いてありました。私の平服は乗馬服ですからね。普段の格好じゃないと緊張して実力を発揮できないじゃないですか」
「ああ、そうだね~ ミリアは賢いね」
妻のミニチュアのミリアにデレデレの侯爵閣下は、実に娘に甘いのである。
「「・・・・・」」
複雑そうな顔の女性陣を他所に、今日までの準備を振り返るミリアである。
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