向日葵の咲く頃

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「はい、回想終了ー!そこまでー!」 目の前でブンブンと手を振る現生徒会長の舞。 一緒に去年の話をしながら歩いてたら、突然取り乱しだした。 「なんでよ」 「本番のことまで思い出さなくて良いので!」 「なんでよ」 「ダメなものはダメなの!」 「別に良いじゃない」 「ノー!」 顔の前で両腕を使ってXを作り抗議する。 何がそんなに嫌なんだか。 「そこまで言うなら勝手に回想しておくわ」 「だからダメだって~」 「個人の思考は自由でしょ」 「ぐぬぬ……」 こうやって彼女を困らせるのも、今では可愛くて面白い。 こういうノリで話せるようにまで、良い関係を築けたと思う。 会長ほど仲の良い人はいないけど、今では肩肘張らずに色々な人と話せるようになった。 あの子にも手紙を書いて謝れた。 今まで遠ざけてごめんなさい、と。 あなたは何も悪くない、自分が愚かなだけだった、て。 そうしたら、まさか高校受験で私の学校に来るとは思ってなかったけどね……。 改めて蓮乃との関係がちゃんと築けたら良いな。 ううん、築いていきたい。 今日も窓から燦燦と太陽は照りつけている。 もう、私はその光に焼けることはない。 自分で手をかざして日陰を作れることに気づいたから。
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