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目の見えない夫から絵を教わるということ
十八年前のある日、夫は言った。
嫁よ。絵を描くならちゃんと最後まで完成させなあかん。線に迷いが多すぎる。ペン入れまでキチンとしなさい。
あの時どうしてそんなことを言ったのか、嫁が思い知るのは十五年後です!
これは鉛筆のままだけどね。
今なら、当時の夫が言った意味を正しく理解してるんだよ。
当時はケンカになったわ。ってか私が拗ねて口利かなくなったんだったわ(笑)
夫は本当に絵が上手くてさ。
上手いっていうか、らしいっていうか、その内夫の当時の絵もアップするつもりだけど。
夫の絵はね、マジで夫にしか描けない絵で、その人らしい個性が前面に出た、すんげぇ良い絵を描くの。
自分の線を持っているということがどんなに難しいか、そしてどんなに素晴らしいか。
今の自分はやっと知ったばかり。あはは。
だから下手な完成品が生まれてもいいから、出来るだけペン入れをして完成させることを自分に課してる。
夫みたく、「この線がおかやんの絵の線だよ!」って言えるようになるまでは。
「絵を教えてくれ」って夫に頼んだ初期から夫はそれを言ってくれてたのに、頑なに実行せずネットのやり方ばかりを鵜呑みにしてた五年前。
おかやんはその五年を無駄にしてちょっとだけ成長した……かどうかまだ判らん!!
とりあえず気付いちまった今は「ゴメンね、夫!!」ってしょっちゅう謝るけど、海より深い心で「アホやなぁ」と言う夫にやっぱ感謝しかない!!
好き!(エブリスタのすみっちょで愛を叫ぶ)
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