第一章 タイムカプセル 花

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「嵯峨さんは、アスミの事故を追っているのですか?」  そして客の一人が、不思議な話を教えてくれた。 「アスミと言えば、謎のノート、赤のエンディングノートですよ。でも、現物がどこにあるのか分からない」  しかし、インターネットで検索していたら、アスミマニアというHPで、ノートが公開されていたらしい。 「死を予告されていたのは、一人では無かった。他の人は、どうなったのでしょう?それと、死を予告されていなかった人は、逆に何故なのか?気になりました」  そして調べてみると、ノートの通りに死んでいる人を見つけたらしい。 「教師のYさんと呼んでおきます。その人は、ノートの通りに、家の風呂で、溺死していました」  泥酔状態で風呂に入り、そのまま眠ってしまったらしい。 「他にも、あるのかもしれません」  しかし、溺死も事故だろう。それに、本物の赤のエンディングノートに溺死はない。面白がった誰かが、赤のエンディングノートを話題にする為に、事故と結び付けたのだろう。 「事故も重なれば、事件に繋がっているのか?」  そして、俺は、他の真実を知っている。
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