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第三章 タイムカプセル 光
電車に乗り込み席に座ると、あちこちから視線を感じた。それは、俺のこの姿のせいで、どこかで人形が動いていると驚かれていた。
それでも顔を隠していないのは、俺の行動を記憶して貰う為だ。この姿のお陰で、犯人と称されつつも、普通に行動できている。犯行のあった時間に、別の場所で俺が目撃されているせいだ。それも、見間違いというレベルではなく、写真なども大量に残っていた。
それでも、不便といえば不便だ。
パンツを買う、靴下に穴が開いていたなども、かなり目撃されてしまう。だから、不審な物は購入できない。
「この姿は、世分の呪いというのか……願いなのかも…………」
この姿が、世分の願いならば、俺はこの姿を愛する。双子で産まれた瞬間に、俺達は一緒に生きると決めたのだ。
俺の家は、駅から徒歩圏内だが、その駅は小さい。小さな改札を抜け歩きだすと、民家ばかりが続いていた。
この先には四車線の国道が走っていて、そこには大型ショッピングセンターが連立していた。駅は寂しいが、この町は発展しているほうなのだろう。
家の前に立つと、一階の窓で人影が揺れ、物音がしていた。
「ただいま」
「瑛人!!!!!!!おかえり!」
俺の家は、小さなアパート程度の大きさがあり、外装もアパートのようだった。
二軒のメゾネットタイプの賃貸のようだが、これで持ち家なのだ。すると、二世帯なのかと聞かれるが、住んでいるのは、血の繋がった家族だけではない。
「世分、仕事はどうしたの?そろそろ、締め切りだったよね?」
「瑛人!だから…………」
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