第六章 虹を織る丘 青

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 俺と世分は、一緒に生まれて、一緒に育つはずだった。でも、いつも世分は、俺の傍にはいなかった。やっと、一緒に住めると思った矢先に、世分は又倒れてしまった。 「あのさ、いつも、上城は辛そうな表情をしているだろう?どうしてなのかと思っていた」  だから、宝生は見舞いに来るという。それは、宝生なりの誠意のような感じがする。 「わかったよ、次の土曜日でいいかな?」 「いいよ」  俺と宝生は、見舞いに行く約束をして、その日は帰った。  
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