料理は、見た目より中身重視

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今日のお手製ランチは、動物園の臭いがした。 鯖の水煮缶と野菜とコンソメ、塩こしょうしか入っていないはずなのに。 おそらく鯖の生臭さが、何かしらの材料と反応して獣臭になっていったのだと思う。 味に問題はなかった。 問題なのは味付けだった。 山椒をぶっかけたい欲が止まらない。 口が痺れたがっている。 ストレスだろうか。 去年の夏は、辛いものブームで、 七味唐辛子とラー油をぶっかけて食べていたっけ。 なんかそんな感覚に似ている。 コロナ禍になって在宅勤務も今年で3年目。 昼ごはんは、ほぼ自分で作っている。 作っているといっても、ただ野菜を切って冷凍のキノコを打ち込んで、誰が作っても間違いない調味料を打ち込んでいるだけ。 レシピを見ながら作るのが苦手なので、あの類の調味料にはマジで助かっている。 何入っているのか知らんけど、自分では味に満足している。 むしろ毎日食べてもよく飽きないなって我ながら感心する。 ボウルに茶色く調理された野菜が盛り盛りで 当然見栄えは悪く、人様に見せられるものではない。 インスタにも晒すなんて、本当の意味での”飯テロ”になってしまうだろう。 もし自分に彼氏がいたら、絶対に見られたくない。 美味しいものは、必ず見た目とイコールになるとは限らない。 ただこれは、自分で作った場合のみだ。 私だって、他人の作ったものは見た目で判断してしまうだろう。 料理だって見た目はやっぱり大事なのだ。 自分にもし彼氏がいたら、そして一緒に住むことになったら、 例え向こうが料理に積極的だったとしても、いずれ私も料理を作る機会は来てしまうだろう。 その時は、彼氏の目に気を使って料理をしなくてはいけないのかとか…考えても時間の無駄なので、今はキャベツとキノコと卵、鶏肉の食材しばりで、山椒を活かす味付けを極めていこうと思う。 明日も明後日も、一週間後も、一年後もその先も。 独身生活が続く限り、食生活はこれからも見た目より中身を重視していくのだろう。
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