鎮静

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外は、麗らかというには少し熱量が強くなっている、初夏の陽射し。 週末、溜まってしまっていた衣類を洗濯機に放り込んでから、少し汗ばんだ身体を休める。 冷静に、振り返ってみれば。 やっぱり、俺が悪いんだよな。 彼女が怒るのも、無理はなかった。 あんなに怒鳴られるなんて、思っていなかった。 そこまで言うことないだろ、とも感じてしまったのは確かだ。 でも、彼女の主張は至極もっともで、筋が通っていた。 ただ、俺にだって、俺の言い分があった。 カッとなりやすい性格なのもあって、だから、つい反論なんかしてしまったんだけど。 まあ、多少激しくなってしまっても、口論になるくらいなら、まだいいんだ。 昔から、「喧嘩するほど仲がいい」なんて言うけれど、お互いに不満はため込まず、ぶつけ合って、解消させられれば。 トラブルを乗り越えて、二人はよりわかり合える。 そんな展開になっていれば、きっと、よかった。 ……でも、残念ながら、そうはならなかった。 彼女は、もう、戻ってはこない。
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