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わたし:木の名前ってあんまり覚えてないなぁ。
なぎさ:あたしは詳しいよ。たぶの木は知らなかったけど。
大木の新入社員の名札掛け
わたし:木ってさ、樹齢を重ねても、この季節になると瑞々しい葉っぱが出て来るんだよね。
新緑の視線落とせば幹に苔
なぎさ:今日、肌寒いね。いったりきたりやめてほしい。
きんぽうげ冷えた身体をあたためて
わたし:この花ってきんぽうげなの?
なぎさ:正確にはきんぽうげβだね。
わたし:は?
なぎさ:世の中の人や学者がきんぽうげと呼ぶ花があって、それはαなの。
わたし:……きんぽうげと思ったから、勝手にそう呼んだってこと?
なぎさ:うん。ものの見方が豊かになるよ。
わたし:いや、みんながそうなるとまずいでしょ。
わたし:ここの藤は終わりかけだね。
なぎさ:薔薇園はこれからだから、また来ようよ。
藤よりも若い薔薇がいいんでしょ
わたし:案件化するのやめて。……素直に詠んでみるね。
雨予報川を渡って藤棚へ
なぎさ:この前は降雨予報って言ってた。マンネリ!
わたし:あれは躑躅だし。
なぎさ:クローバーみたいな野の花もいいよね。
国府台の河岸ピンクのクローバー
わたし:知らずに国府台って使ったんだと思うけど、歴史のある土地だからいい感じだよ。
なぎさ:なんとなくわかってた。高台の女子大の写真撮ったり、里見公園の説明板を熱心に読んでたし。
わたし:やるね! 南総里見八犬伝って知ってる?
なぎさ:そういうのいいです。
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