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天界の森には古い施設があった。
その施設の一室には、幼い少女の天使が暮らしていた。
天使は物心がついた時から、施設にいた。
天使は自分の親も兄弟も、どこで産まれて、何故、自分が施設にいるかも分からなかった。
天使・シェリーは、毎日、死にたいと思っていた。
(ああ、死にたい。死にたい。死にたい。
私は、生きてちゃ、ダメな存在なんだ。
私が生きてちゃ、皆、死んでしまう。
皆、皆、死んじゃった。
私と関わったせいで、私と友達になったせいで!)
シェリーは涙をポロポロとこぼした。
三年前、シェリーの他にも子供の天使が施設で、暮らしていた。
そして、友達になった。
シェリーは、毎日、施設で子供の天使と一緒に遊んでいたが、ある日、シェリー以外の子供の天使が全員死亡した。
その日から、シェリーは、ずっと一人ぼっちだった。
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