第七章 映画を

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「蓮、頑張ってるな」 「巴さん、おはようございます!」  それはそうと……。 「それはそうと。今朝の朝食は?」 「シリアルに、ミルクをかけて食べました」 「それだけ?」 「はい」  巴は、こめかみを押さえた。  食べてない!  貧しかった蓮は、基本の食生活を知らないのだ。  彼を責めるのは、間違っているだろう。  だったら……。 「蓮。よかったら、私が食事を準備しよう」 「え!?」 「君のマンションに、泊まり込んでもいいか?」 「それは嬉しいですけど。巴さんのお仕事は」 「リモートでやる。日中、社に出向くことはあるが、朝と晩は私が準備するよ」  巴さんが、僕の元に来てくれる!  蓮は、最高の笑顔を見せていた。 「嬉しいです! 僕、すごく嬉しいです!」 「では、決まりだな」  明るい未来に、希望の光。  蓮は、輝いていた。
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