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ー凄かった。皆んなこんなことしてたんだ。信じられない。人間て生々しい生き物なんだ。
自分の体が自分じゃないような反応をして、血液?細胞?がウズウズしてきて、変な声まで出て、頭が真っ白になって、最後は痛くて涙が出た。まだジンジンする。
でも甲斐くんを選んだ私の眼は間違いなかった。
甲斐くんは終始優しく触れてきてくれて、それが慣れていて、こっぱずかしい言葉まではきながらなんか甘い空気感を醸し出してくれていた。
ガツガツしていない感じもかなり安心出来たポイント。
『ありがたい。』終わった直後の感想はそれしかなかった。
「奈々、痛いとこない?大丈夫?」
ベッドに戻ってきた甲斐くんが缶チューハイを渡してくれた。
お酒は好きだけど普段は飲まない。
でも今は飲みたい気分。どこまでも気の利く男だ、甲斐くんよ。
「痛くないけど腰が重い。それにしても甲斐くんて皆んなにこんな事してんの?」
私が言うなり、甲斐くんは飲みかけたビールを口から出した。
無言で顎の下に手を添えて、フルフルと耐えている。
私は枕元のティッシュをとり、拭いてあげると、甲斐くんの顔が真っ赤な事に気付く。
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