春の雨

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春の雨

静かに流れる雨の中、教科書が詰まったカバンが左肩にのしかかる帰り道。切り離された世界に浸りながら、ゆったり歩く。 不安な春は、案外簡単に過ぎ去ってしまった。友だちはできたし先生も面白い人が多い。 ここで嵐のような恋でもしたら主人公っぽいだろうけど、僕は穏やかな春の雨が好きだった。
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