春便り

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春便り

涙を拭いながら日記を開く。そこには確かに春が閉じ込められていた。 恋に落ちた高揚感、届かない思いのもどかしさ、恋人という響きにふわふわして眠れなかった夜。 思い出すだけで苦しかったけれど、過去の私はそれを否定してくれた。眩しくて暖かかったあなたとに日々に、小さくありがとうと呟いた。
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